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日々の悶々を吐き出す為のブログです。まずははじめにをお読み下さい。
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2010/07/22 (Thu)
うおおおおお久しぶりです!
すみません全然アップ出来る絵を描いていません。
否、描いてはいるけどホトソ段階です、ひたすらマウスなので一向進みません。
それと現在前巷説読みだして止まりません、睡眠時間削って巷説読んでしまっています。
前巷説読み乍ら、風の神で百介死ぬところ読んで泣きそうになって、赤えいの魚で島民がたくさん惨殺されるのを読んで気分悪くなって、白蔵主が原作と漫画のオチが違うのを確認して、今は旧鼠に百介がちろっと出てきてテンション上がったけど久瀬先生が殺されたっぽいのでしょんぼりしてます、はい。
という訳で、右にぴくしぶ貼ってみました、そいからこそこそ打っていた文を下に畳んでおきます。
明日はまたしても土日バイトの為実家帰ります。
そして拍手有難うございます!更新しなくてほんとすみません・・・

注意
暗いけど、タツユキ的には双方互いにちゃんと好き合っている利土井です。
このブログ内でいちばんらぶらぶ(失笑)度が高いと思っています。
いずれオチを変えて漫画にしようと思っているネタです、思っているだけですが。




+++++

「今晩は、先生」

月のない夜、蝋燭の明かりにぼう、と浮かび上がる利吉の顔。その手にはいつもの母から父への”愛”という大きな包みとは異なる小さな包み。利吉の顔を見るより先にそれを見付けた土井は「またか」と内心独り言ちた。
「誰にも、何にも邪魔をされない所へ二人で逃げましょう」
というのがここ数ヶ月の利吉の口癖だった。彼が求める場所というのが越後だの備前だのならば長期休暇(尤も、一年は組の良い子達が補習授業を受けずに済むような状態にあれば、の話だが)を利用して旅行するのも良いと土井は思っている。海を渡って唐だの南蛮だの言うのであれば無茶を言うなよ、と笑い飛ばせる。
だが、厄介な事に、利吉の言う「誰にも何にも邪魔されない所」というのが所謂あの世であるから質が悪い。しかも利吉は至って真面目に言うのだ。
大体、世間を憚る関係――同性でありながら恋人という摂理に反した関係――である二人にとって死いう逃げ道は大いに都合の良いもので、その上「現世の柵から解放されて来世での穏やかな生活を求める」などと謳う胡亂な宗教とやらに感化され易い年頃の若者であれば尚更だ。仕事を終えたその足で毒草を手土産に土井の元へとやって来るのである。いつもならはいはいと適度に流してしまう土井もこれには参った。
二週間振りに土井の元を訪れた利吉は案の定、挨拶もそこそこに

「今日こそ、二人で、死にましょう」

とうっすら笑って言った。
「あのさぁ、利吉君。何度も言うけど、二人で死んだからって来世でまた一緒になれるとは限らないじゃない」
もう何度目になるか判らぬ台詞を吐いた土井は、それに、と続ける。
「君の言う輪廻転生だってさ、私は不信仰者だし、君より長く生きてる分、多くの人を屠ってきたから…きっと、その輪廻から外されてしまっているよ…」
だから、二人で腕を結んで死んだとしても無駄死にになるだろうと仄めかしても利吉は頑なに死に固執する。
「先生は私と死ぬのが厭なのですか」
「そういうんじゃなくてさ…てゆうか今までだって君が持ってきた毒草を煎じて一緒に飲んだじゃないか。でも死ねなかったって事は自害するの向いてないんじゃないかなー…って、思うんだけどー…」
ははは、と茶化してみせたが、利吉はぐう、と呻いて俯いた。
どれだけ飲んだって死にはしないさ、と土井はひっそり思う。何故なら利吉が毒草を持って来る度それを煎じるのは土井なのだ(利吉よりも土井の方が毒薬の知識があり、また、毒の精製に長けている為)。利吉の隙を突いてその毒草と良く似た無毒の草とすり替える事は容易かった。
(こうゆう時、きり丸が無闇にただ食材を集めていて助かったと思うよ…)
利吉が何も答えず俯いているので土井はつらつらとそんな事を思う。
何がいけないのでしょうか、と、利吉が呟いた。
「そりゃ、天寿を全うするでもなく、任務でもなく自ら命を絶つなんて――」
いえ、と利吉は土井の言葉を遮り続ける。
「毒草の事です。苦しまず、眠るように綺麗に死ねる毒草を様々な文献を調べて採取してきているのですが…どうやら私の不勉強のようです。土井先生、毒草に関する文献で良いものはありませんか?」
ああ、と土井は氷解した。
この子は死に固執し過ぎている。私という存在の所為で眼が曇っている――
死に奇麗も汚いもない、と土井は思う。死んだら、それまでだ。

それでも、

其れ程までに想われているという事に心が揺さぶられる。
「死すら厭わぬ程愛している」だなんて、馬鹿げている。そう、思うのだけれども。
得体の知れぬ、戦慄にも似た甘い愉悦に土井は笑いだしたい気持ちになった。
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プロフィール
自称ミステリおたくのクライムマニア。
捕物帖と戦前・戦後の探偵小説ブームなう。
「密室」「暗号」という言葉に過剰反応を示す。
数字に弱いので時刻表トリックは苦手。
金田一コスで「1000人の金田一耕助」に参加するのが夢。
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